アウトドアライフは終わらない?

今回は、私が最近読んだ本のご紹介。

ブログで思想ばっか
喋っててもつまらないので、
今回は本について話します。

といっても、エッセイなので、
大方思想の話ですが笑

『アウトドアライフは終わらない』
という本です。

もしこの本を
ご存知の方はおっさんか、
変態のどちらかです。

あまり、読んだぞ!みたいに
誇示したくないので、
ひっそり謙虚にいきます。

深い内容だったので
忘れないうちに記録。

それでは読書感想文、スタートです。

その本は、、、

仰々しく、出会いなんて
言っちゃってますが、
大したことねーです。痒っ。

ちょうど去年の今頃、
雑誌のポパイからキャンプ特集ってのが
発売されてその中での紹介でしたね。

内容はポパイがよくやる
ABCでコラムをくくる手法で、
キャンプのコラムがあいうえお作文的に
Aから順番に展開されていくと言った感じ。

その本を知ったのは、Tのページで、
焚き火のTのページでした。

正直言ってライトな感じで
パラパラ見る感じかなーと
思っていたら、

そのページだけ妙に異質で、
色もモノクロ。時代錯誤な感じで
逆に手を止めたのを覚えています。

しかも、内容も全然キャンプ初心者向け
ではなく、焚き火のページなのに
「焚き火なんてやめておけ!」
ときたから驚いた笑

(ポパイのターゲットの人って
for City Boysっていうくらいだし、
大体がキャンプやらないんじゃない?
知らんけど。)

普通焚き火のページなんだから
焚き火をすすめるでしょ。

そこが印象に残ったのか、
引用されたのは一部だったけど、
なぜか引き込まれたし、
この人の書く文がもっと気になった。

そう、その文の一節こそが
「アウトドアライフは終わらない」から
引用されたものだったのです。

田淵義雄さん

田渕義雄薪ストーブエッセイ・きみがいなければ生きていけない | 【森 ...
(画像出典:https://fireside-essay.jp/tabuti/)

この尊書の著者田淵芳雄さんは、
1944年東京生まれの作家、

僕らの親世代だと
フライフィッシングやオートキャンプの
パイオニアで有名。(他にもある)
アウトドア界で尊敬するひとは数知れず。

(家具作り職人もやってたらしい。)

いい意味ですごい変わり者で、

学生時代は昆虫採集や登山に明け暮れて、
浪人するというエピソードも。

その後出版社に拾われて編集者・作家になり、
30歳ごろ1980年ごろに八ヶ岳の山小屋で
自給自足の生活を始めたりもしています。

自分のことをサスティナブル・ヘドニスト
(持続的快楽主義者)(※1)といって、
自由に作家やりながら八ヶ岳の山小屋で
ブラブラ暮らしてたんだって。すごい。

(※1)ずっと自然のことを愛し、
アウトドアライフを求めて蝶のように
羽ばたき続ける人のことだそう。
サスティナブルってのがいいよね。

webでも『森からの便り』っていうサイトで
コラムやエッセイを書いていました。

(『森からの便り』は、薪ストーブと
カントリーライフを中心とした
エッセイサイトでこちらも面白いです。)

https://fireside-essay.jp/

他にライターで有名な方だと、
キャンプハックの連載やグリップスワニーの
カメラマンで有名な写風人さん
などがいらっしゃいますね。

(ちなみにこの『森からの便り』は、
ファイヤーサイドのプロデュースで、
200971日から公開されている
そうです。)

本の執筆背景

141008_02.jpg
(画像出典:https://www.transit.ne.jp/contents/info/2014/10/post-289.php)

 

発行されたのが2001年で
第一次キャンプブームが
完全に終わった頃に発行された本で、

その時代背景が色濃く本の中に
落とし込まれています。

「アウトドアブームが終わった。
コングラッチュレーション!」
とか言ってます笑

田淵さんの当時の自給自足生活の一部や、
当時の時代背景を風刺するような内容が
書かれていました。

この本の内容を一言で言うなら、ズバリ

「ハウツー本と相対して、アウトドアへの
リアルな向き合い方を正してくれるもの」

どういうことかというと、
この本を通じて、アウトドアに対して
やっぱりこういう考え方は大事だよなあ

ってうような表現がモリモリでてくる
ということ。

なので、次の見出しからは、
個人的に気に入った表現をいくつか
抜粋して書いていきます。
(やっと本題)

アウトドアへの向き合い方

すみません、ようやく本題です。

今回は
私みたいなスーパー青二才の言葉ではなく、
田淵大先生の言葉を借りているのでなんとか
偉そうなことを言っているという

自責の念を免れることができております。

田淵大先生ありがとうございます。

①人が生きていく上で重要な物は、仕事でも生き甲斐でも名声でも幸福でもないということだ。

まず一つ目。

かなり過激な物言いなので、
多分、これは究極だとは思うんですけど、
(幸福は誇張表現だと思うけど、、、)

私的にはこの言葉の真意は
こうだと解釈している。

人間は、色んな出来事や
関心事が増えすぎて、
気にしなくていいことまで
気にするようになったのでは
ないかということ。

だって昨今のニュースだって
そうじゃないですか?

だれが、不倫したとか、
どの県で誰が捕まったとか
どうでもよくない?

だって自分の人生に一切関係ないし、
全然自分を豊かにしないじゃないすか。
あと、暗いし。

(誰かが人間はバッドニュースの方が
興味をそそられるって言ってた。)

この前代表(@jinya_nn
が喫茶ニューポピーさんのラジオに
出演してたけど、その中で、

「コーヒーの原産国の子供たちは
経済的に厳しいところは多いけれど、
幸福度は総じて高い」という話が出ていて、

それもまさにそうだと思った。

僕らは余計なものが余分にあるから
それだけ悩んじゃうんだと思う。
豊かゆえの弊害でしょうか。

 

(ちなみに、
田淵さんが人間が生きる上で大切だと
思うものは衣食住燃(燃料)だそう。)

②「アウトドアアパレルはあっても
いいけどなくてもいい」

これはまさに今言いたい言葉を
代弁してくれた気がした。

「アウトドア・アパレルはなんて、
あるようで、実はそんなもん
ないんじゃないのか?」

「自分が好きなカジュアルなアパレル着て、
どこへだって行けばいい」

もちろんアウトドアに便利な着方や、
機能的なレイヤードはあるけど、

だけど、キャンプにおいては
よっぽど厳しい環境じゃない限り、
好きな服で十分過ごせる。

昔は必要は発明の母と言ったものだけど、
今は発明は必要の母になってる気がする。

要は、
「こう言うのが必要だから発明しよう!」
じゃなくて、(これが「必要は発明の母」)

「こういうの発明したから
みんな必要だよね!」って逆の流れ。

だからアウトドアだからって
それ用に服を買わなきゃ、
ってならなくてもいいんじゃない?
って思ったなあ。

これ、20年前から言ってるんですよ?

③「焚き火は森のテレビジョン」

この一節の全文は、

「焚き火は、タイムレスな森の
クッキング・ファイヤーであり照明であり、
ストーブであり、そして昔の人の
“森のテレビジョン”でもある」

なんでも、有名すぎる一節みたいですね。

有名なのは理由があって
読んでいてなるほど自分にも響いた。
「森のテレビジョン」って素敵な表現。

テレビジョンです、テレビじゃなくて。
なんというかおしゃれです。笑

昔は焚き火こそが生活で、
だからこそ焚き火という行為を
大切に思うゆえに、問題視されることも
なかったのではないかと思います。

この辺についても
詳しく書かれた記事がありますので、
ぜひ読んでみてください。

http://montagneavantgarde.com/2020/05/02/%e7%84%9a%e3%81%8d%e7%81%ab%e3%81%a8%e7%92%b0%e5%a2%83%e5%95%8f%e9%a1%8c%e3%80%80%e5%89%8d%e7%b7%a8/

http://montagneavantgarde.com/2020/06/08/%e7%84%9a%e3%81%8d%e7%81%ab%e3%81%a8%e7%92%b0%e5%a2%83%e5%95%8f%e9%a1%8c%e3%80%80%e5%be%8c%e7%b7%a8/

いい加減な気持ちならやめておけ、
そういうことなんだなと思いました。

よく聞きますよね。
「昔は直火禁止やキャンプ禁止はなくて
どこでも焚き火やキャンプができた」って。

ゴミの処理だったり、
プラスチックゴミを焚き火で
丸ごと燃やしたりとかね。

そんなんだから、
そういう風潮になったんだなと。

だから、ポパイでも
ただ単にやめておけ
と言われているわけではなかった。

今思えば、
田淵さんの焚き火への愛が込められた

正しくできないなら
「焚き火なんてやめておけ!」
ということだったのです。

なんとなくの人こそ読むべき

この本はハウツー本ではなく、
アウトドアへの敬意の詰まった
背筋が正されるような、
エッセイブックでした。

好きなものには感謝を持って向き合う、
今感じることがまさに書かれていたので、

とても20年前に書かれた本
だとは思わなかった。

とすると、やはり正しい向き合い方
というのはいつの時代になっても
変わらないのかな、とも思った。

確かに、僕らの大先輩(自然)との
向き合い方なんて変わるわけないよね。

レビューではR40とか書かれていた(笑)
けれど、全然そんなことなくて、

所々ひやっとしましたが、だからこそ
若者でも読んで欲しい名著。

なんだかんだ
本をオススメする形や
またもや思想系になってしまったが、
まあ、いいか。笑

読みたいときは言ってください。
キャンプに持っていくので笑

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