植物生存戦略よもやま話〜広葉樹編〜

みなさんこんにちは。

今回は前回の針葉樹編に引き続き
植物生存戦略よもやま話、広葉樹編です。

http://montagneavantgarde.com/2021/04/21/%e6%a4%8d%e7%89%a9%e7%94%9f%e5%ad%98%e6%88%a6%e7%95%a5%e3%82%88%e3%82%82%e3%82%84%e3%81%be%e8%a9%b1%e3%80%9c%e9%87%9d%e8%91%89%e6%a8%b9%e7%b7%a8%e3%80%9c/

今日こそは、と広葉樹の生存戦略を
踏まえた上で焚き木の話へと
話を展開していこうと意気込んでます。笑

それではよろしくお願いします。

前回のおさらい

前回は針葉樹の生存戦略が主で
焚き木の話へは
たどり着けませんでしたが、

 「針葉樹が、広葉樹よりも先輩で
その分単純な構造をして、、、」

だったり、

「ヤニやフィトンチッドで
が外敵対策をしている、、、」

みたいな話をしたかと思います。

では広葉樹の場合の
生長の工夫は?外敵対策は?
針葉樹とどういった違いが
あるんでしょうか?

そこには焚き木の性質の対比に
関わる、面白い生存戦略がありました。

広葉樹の生存戦略①量より質

針葉樹は光を求めて
できるだけ早く高く成長することに
構造を全振りしてましたが、

広葉樹は葉を大きく広げることで、
針葉樹のように背が高くなくても、

少ない光の量でも
光合成の効率をあげ、

生命を維持するのに必要なエネルギーを
得ることをクリアしています。

(光を吸収して
エネルギーが得られればいいから、
確かに背を高くしなくてもいいのか、、
賢い、、、)

いわば、背高く成長するより
今の光の量で効率上げれば良くね?
的な感じですね。

そのおかげか、
背が高くしない分、体積あたりの
木の密度は針葉樹より高く、
強度もあります。

広葉樹の生存戦略②宿付き飯付き

また、外敵対策に関しても
針葉樹と異なります。

広葉樹はヤニなど制圧する武器を
用いない代わりに、
戦ってくれるサポートメンバーを雇います。

たとえば、熱帯地域では
蟻などを樹木に住まわせて、
蜜を吸いにくる他の虫を撃退させる
木があるとの報告があります。

いうなれば、アリにとっちゃ
宿も付いて(樹木)飯もついて(樹液)
その代わりにボディガードとして
働くと言う感じでしょうか。
(めっちゃいいなあ)

とまあこんな感じで、個人的には
針葉樹=自存、広葉樹=共生
と言ったイメージw

ここまで対比がはっきり
しているのも面白いです。

生存戦略から読み解く焚き木との関係

さて、やっと話したいところまで
たどり着くことができました。笑

今までお話ししてきたことを
まとめながら、焚き木としての性質と
絡めてみると意外と頷けます。

針葉樹は広葉樹よりも先輩で、
針葉樹はヤニなどの油分を含むうえ、
樹木としての密度が低い
(空気をよく含む)のが特徴でこれは、

バトニングもしやすく、
焚き付けに向いていて
大きな炎を上げてよく燃えることに
繋がります。(空気をよく含む)

一方、広葉樹は密度が高い、
つまり空気をあまり含まないので、
なかなか火付きも悪いですが、

一度着くとじっくりと燃焼しますよね。
(密度が高いので体積あたりの
燃焼時間が長い)

これは、針葉樹のように背高く
なる必要がなくその分密度が高いためだ
というところにつながります。

※でも実は、厳密にいうと、
重さ単位での木質自体の
燃焼能力は変わらないそう。

油分の量だったり、
体積あたりで見るとやはり
針葉樹の方がよく燃えて見えるそうです。

樹木の生存戦略とは

今回僕としても、
生物としての生存戦略を
色々掘っていった結果、

それが焚き木の性質に繋がるなんて
思っても見ませんでした。

本来燃やされるために
進化をしたわけではないのに、
生き方も燃え方も対比する、、、

木が太陽エネルギーを貯蓄して生長し、
熱エネルギーとして僕らに還元する、、、

さらに熱源としてだけでなく焚き火は
リラックス効果ももたらしてくれる、、、

もはやどこまで生存戦略なのやら。

これから焚き火をするときは
また違った気持ちでできそうです。

それでは今回もありがとうございました。

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