植物生存戦略よもやま話〜針葉樹編〜

この勝手にシリーズ化した
植物生存戦略よもやま話、
よろめきながら第2回です。

今回は、僕らに馴染みの深い、
樹木の種類について。

とりわけ焚火においては、
みなさんは針葉樹、広葉樹と
巧みに使い分けておられると
思いますが、、、

焚き火での振る舞いで
対照的とも言える針葉樹、広葉樹。

なぜ異なるのか?

そんなとこから
植物の生存戦略をもとに
焚き木としての性質を再考してみました。

それではよろしくお願いします。

針葉樹と広葉樹は葉の違いではない?

そもそも、針葉樹と広葉樹は名前から
葉っぱの形状での分類かと思いますが、

実は違います。

とは言っても難しくしたくないので、
諸々すっ飛ばして超ざっくりいうと
木の構造自体が異なります。笑

(なんで構造が異なったのかの
考察はあとで言うつもりです。)

なので、自ずと生存戦略も
異なるということです。

例えば、子孫の残し方だと、
針葉樹は子孫を残すときは風に頼って
花粉を飛ばす方法に対し、
(今年もスギやヒノキの花粉が
ひどい、、、)

広葉樹に多く見られるのは
実や花をつけて鳥や小動物を
引き寄せ種子を運んでもらう、
とか。全然違いますね。

とはいえ、この辺りの
子孫の残し方の違いからは
まだ、焚き「木」の性質には
つながりそうにもありません。

なので、
次は「樹木」として生長する工夫、
一個体としてサバイブする
工夫を見ていきます。

針葉樹、広葉樹の構造の違い

植物の歴史としては、
針葉樹の方が広葉樹より先輩です。

なので、針葉樹の方が
構造は原始的でシンプル。

詳しくいうと、
針葉樹は水分を吸い上げる器官が
木の構造を支えるという機能も
担ってます。

言うなれば、針葉樹は
筋肉と血管が一緒みたいな、、、
(例えヘタクソ)

反対に広葉樹は水分を吸い上げる器官と
木を支える器官は別になり、
その分構造は針葉樹より複雑化しています。

針葉樹は原始的な時代から
生き残ってきただけあって、

未熟な土地でも
育つ力がありますが、
(寒くて乾燥した土地は針葉樹ばっかり)

肥沃な土地においては
構造のしっかりした広葉樹の方が
繁栄していますね。

とはいえ、どっちかが優れているんだ!
という気は毛頭なく、どちらも
アプローチが違って面白いんです。

では、それぞれの今の構造になったのには
どのような背景があるのでしょうか?

針葉樹の生存戦略①素早い生長

まず、先ほど、針葉樹の構造は
シンプルだと言いましたが、

その構造の背景には
その生長の早さにあります。

他植物よりも素早く生長して
光を
独占してやろうというのが
針葉樹の魂胆のようです。

スギやヒノキをみると
その高さを確認できますし、
スギやヒノキの人工林は光を
独占して森は暗いです。

だから
早く(高く)生長できるように
エネルギーをそちらに回すせいなのか、
木の構造は極力シンプルで、

体積に対して密度も低い
(空気をよく含む)ほか、

樹木として強度の弱い
(柔らかい)ものが多いですよね。

針葉樹の生存戦略②鉄壁のデフェンス

また、外敵については針葉樹は
セルフな撃退方法で虫等に対応します。

例えば有名どころでは「ヤニ」だったり
「フィトンチッド」だったりがあります。

[box05 title=”〜余談〜”]

フィトンチッドは
蒸留の話でも出てきますが、
人間にとっては
アロマ効果がある一方、
殺虫能力のある化学物質です。

http://montagneavantgarde.com/2021/01/30/%e8%92%b8%e7%95%99/

「フィトンチッド」はロシア語で
「フィトン」=植物
「チッド」=他の生物を殺す

と言う恐ろしい意味合いがあります、、、

[/box05]

なので基本的に虫や動物との
共生はありません。

厳しい環境でも生き残るには
誰にも頼らず、一人で
生き残らなければならない、
そんな強い意思がみてとれます。笑

原始から続く針葉樹は
木の構造がシンプルだから、
やられちゃわないように
ディフェンスを強化したのかも。

こう見てくると針葉樹の生き方は
わかりやすくて何というか、
突き抜けてる感があります。笑

最後に

本当は下書きでは針葉樹の後に
広葉樹の話をしておりましたが、

書いているうちに
思いの外話が広がってしまったため、

広葉樹についてはちょっと次回にでも
後編として話したいと思いますw

それでは、
今回もありがとうございました。笑

おすすめ

1件のコメント

  1. […] 前回の記事↓ 植物生存戦略よもやま話〜針葉樹編〜この勝手にシリーズ化した 植物生存… […]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です